焚火を前にたたずむ少女と古刹の迎える大晦日

2006年12月31日
 煌々と燃え上がる紅の柱は、古木のぱきぱきと焼けゆく音を、焚き上がる火の粉を舞い散らせながら、年の瀬最後の晦日に静まる古寺の境内にゆらめいた。

 暗闇に浮かぶ火柱を前に肩を寄せ合う少女はふたりで、しばしの間に吐息をあたため、幼きほほを紅潮させた。巡りまた巡る輪廻のなかで、途切れる間もなき古来からここに繰り返されてきたのであろう、そんなひとときの情景。

 年の暮れゆく宵闇の刻は、暮れゆく年の過ぎ去りし日の影を湛えて刹那の除夜を。移ろいの時をまたそこに告げて、世に観世音の鐘が鳴る。


少女||福岡県|紀行道中写真館

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