筑前の町の街道を北へゆく女子小学生

筑前(ちくぜん)の小京都―そう呼ばれることもある旧城下町たる秋月(あきづき)地区を市域に抱える朝倉(あさくら)市は、西暦2006年度のはじめに二町一市の合併で新たに生まれた市。赤いランドセルを背負った幼い少女達のゆくこの街道は、旧甘木(あまぎ)市の中心部から南へ伸びゆく、往来車の止むことなき大きな道である。旧甘木市域の南方に位置するこの界隈は、この地を東西に貫く大分(おおいた)自動車道が走り、ちょうど小田(おた)とされる字(あざ)の下の小字(こあざ)で表される区画。その名は鳩胸(はとむね)。今に鳩胸地区は公営住宅団地や諸産業施設の散在する工場地帯として存在している。西暦2006年6月のはじめのほのかにあたたかい夕刻の空のもと、そのふたりの女子小学生は止まることなく鳩胸を北へ向けて歩いていった。


女子小学生|福岡県|紀行道中写真館

Copyright (C) 2006-2007 Ψ, all rights reserved.
Powered by w.nsview.net/