狐谷児童遊園

2006年10月22日、夏日をも感じさせる暖かな午前に
 福岡県(ふくおか-)のほど中央部にそのわずかな市域を有する春日市(かすが-)。白水池(しろうず-)また時に白水大池とも称される池は、市内の中緯度西域にあって、江戸期の儒学・本草学者貝原益軒(かいばらえきけん)が遺した名のある古書『筑前国続風土記(ちくぜんのくにしょくふどき)』にもその名を現す、大きな堤である。数多の溜池が点在するこの市にあって、同県粕屋町(かすや-)の駕与丁池(かよいちょう-)および同県直方市(のうがた-)の感田池(かんだ-)とともに『筑前三大大池』とも呼ばれるがごとくに、この白水池は並み居る溜池のうちでも特異な規模を有している。

 そんな白水池の周囲には、松ヶ丘(まつがおか)、天神山(てんじんやま)、白水池、大土居(おおどい)などといった、新旧様々な住宅街区がそれぞれの方角に存在している。さて、このうちの、天神山街区。

 1丁目から7丁目までの区画を擁する天神山街区は、白水池のちょうど西から南西にかけて広がり、その大部分が新興を思わせる閑静な住宅街に占められている。そんな街区のうちの東方。この狐谷との名称の付された小さな公園は、池に程近い区画である3丁目に広がる住宅街のさなかに存在している。

 読みは『きつねや』か、または『きつねたに』、あるいは『きつねだに』、それとも『こや』であろうか。いずれにしても狐の谷という名のこの小遊園は、市の管理下にある児童遊園のひとつ。面積およそ163uのその敷地の内には、ベンチ、ブランコ、滑り台、そして滑り台の着陸地点に敷かれた砂場、これらが各1つずつ置かれている。敷地に隣接する一方は竹林。入口付近右手に置かれた案内板に正式名の『狐谷』でなく『きつね谷』とあること以外には、特に変哲もなき小公園。名の由来は当地の古の小字である。

所在は福岡県春日市天神山3丁目92。近場に嚴島神社(厳島神社)などがある。


公園|福岡県春日市|紀行道中写真館

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