九州、福岡の大野城(おおのじょう)市。市域を北へと流れる牛頸(うしくび)川を南へとさかのぼってゆくとやがては、豊富な自然の広がる山々と豊富な水を湛える湖へと行き着く。南に牛頸山を仰ぎ見て湛えられた治水ダムたる牛頸ダムだ。そのどこかおどろおどろしい名称やかつて山岳信仰の対象としての霊山であったとの言い伝えなどから、山麓の一角にあっていわゆる心霊スポットとしてもこの地に名高いダムであるが、周囲には『大野城いこいの森』と呼ばれる、その豊富な自然を活かした行楽地や施設などが設けられている。そのひとつ、ダムのちょうど南側の部分にあるのが、水辺公園と呼ばれる自然公園だ。芝生に覆われた公園の脇にはダムへと流れ込む小川のせせらぎ。2006年8月のはじめに見られた水辺公園の内は晴れわたり、夏空の午後の陽光のもとに避暑の人々でにぎわっていた。
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