九州、福岡県(ふくおか-)の中部を流れる川のひとつに御笠川(みかさ-)と呼ばれる二級河川がある。 太宰府市(だざいふ-)の宝満山(ほうまん-)より発するこの川は、太宰府市域を経て大野城(おおのじょう)市域に入ると北向きに流れを辿ってやがて、福岡市域に流れ込み末に博多湾へと注ぎゆく。『日本書紀』にも現れる古の森をその名の由来とするこの川の、その流れがちょうど大野城市域に差し掛かるとき。 仲畑(なかはた)なる街区は大野城市域の北端部のひとつに数えられ、御笠川の西岸に位置して広く一丁目から四丁目までの区域で形作られて在る河原の街である。そのうちで最も南東に位置する区域が、新旧の民家が入り乱れる住宅地としてその東方間近に流れを湛える三丁目―畑詰(はたつめ)なる通称を持つと見られる集落である。この集落はその内に一箇の宮を有する。
案内板の記述
『神社創建の時期は詳らかではない。祭神埴安命は、日本神話の中で伊邪那美命(いざなみのみこと)が火の神迦具土神(かぐつちのかみ)を生んだため、おなくなりになろうとするときに生まれられた神で、古事記には波邇夜須毘古神(はにやすひこのかみ)とあり、日本書紀には埴安神(はにやすのかみ)とある。 土地(つち)の神といわれる。埴(はに)は『和名類聚鈔(わみょうるいじゅしょう)』に『土薫而細密日埴、和名波爾(つちかおりてさいみつなるをはにという、わめいはに)』とあることから土のことであり安は美称である。この神を祀る地禄神社の地禄とは、大地から与えられる幸であり土地を富ませるの意味であることから農耕神として崇められている。 』... ―赤司岩雄 誌 平成三年四月吉日 神社世話人一同
例祭日
所在は福岡県大野城市仲畑3丁目10。『大野城市北デイサービスセンター』の西脇。最寄のバス停留所に大野城市コミュニティバス『まどか号』の『仲島公民館』が、わずか近場に真言宗の寺院『本光寺』が、近場に架かる畑詰橋ないしは御笠の森大橋を渡った先に『はだし教育』で知られる御笠の森小学校が、ほど近く南方に山田観音地蔵堂、浄土真宗の寺院慶傳寺および山田薬師堂、福岡県指定有形文化財の仏像を安置する雑餉隈町観音堂などがある。 |