前部右側のところに貼られた札には、
ところどころに貼られた紙は、『筑紫四国八十八ヶ所』の巡拝を記念したもののようである。 四国八十八ヶ所霊場といえば、弘法大師(空海)にゆかりの霊場のことで、これは仏教(真言宗)によるものである。これを模した八十八ヶ所霊場は各地にあり(福岡県ならば糟屋郡篠栗町の篠栗四国八十八ヶ所など)、『筑紫四国八十八ヶ所』もその一つである。ということは、この太郎左近社がその『筑紫四国八十八ヶ所』のうちの一札所であるとすれば、太郎左近社は仏堂ということになる。あるいは、属する太宰府天満宮がそうであるように、神仏習合の歴史を持つものであろうか。 脇の地蔵もそのことを示唆するが、決定的な手掛かりになるものは境内のどこにも見られない。 |