年賀の祭に桃の幼女、けだるい顔をする。

2007年1月3日
 人波は熱気をそこに湛えて、動く気配を全く見せぬ。

 空(くう)をその場に見つめて時折、ゲームに興じてまた時折。祖父母の姿を背後に立って、幼女は時折けだるそうな顔を、同じく波のさなかに時を待つ傍観の者の目に見せた。

 人波のわずか前方の道では、名のあるこの宮の名のある祭事の役者が蛮声を上げて走る。それは幼き彼女のその目に映れど、興味の外の出来事なりしか。彼女の瞳はそこでまたも、しばらくの時を空の彼方に


年賀の祭と桃の幼女|紀行道中写真館

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